ジャイアントパンダの近況[70]、「シンシン」とその子どもの近況[6]
【2021/7/13】
お知らせのとおり、2021年6月23日にジャイアントパンダ「シンシン」が2頭を出産しました。リーリーとシャンシャン、シンシンおよびその子どもについて、以下のとおりお知らせします
リーリー、シャンシャンともに健康状態は良好です。気温が高くなってきたので主に室内で過ごしています。
空調の効いた室内で過ごしていることから、暑さの影響を受けず、これまでどおり採食・休息を十分にとれています。えさは、モウソウチクやマダケ、シノダケなどのタケ・ササ類を中心に、パンダ団子、ペレット、ニンジン、リンゴなどをそれぞれ必要に応じて与えています。
2021年7月5日(1,484日齢)の測定の結果、シャンシャンの体重は91.4kgでした。

シャンシャン
(撮影日:2021年7月12日)
リーリー
(撮影日:2021年7月12日)
現在もシンシンは産室内で過ごしています。健康状態に特に問題はありません。
シンシンは落ち着いたようすで子どもの世話をおこなっています。クマザサやトウチク、モウソウチクの葉、タケノコなどのほか、副食として与えているニンジンやパンダ団子もよく食べ、採食量が順調に増加しています。また、引き続き電解質や糖分を含む水分を与えています。
2頭とも健康状態は良好で、体重も順調に増えており、保育器内でもよく動くようになってきています。
目の周り、耳、肩から前足、後ろ足などに黒い毛が生え始め、黒色模様が前回情報提供時(7月9日)よりさらに濃くはっきりとしてきました。
シンシンが1頭の世話をしているあいだ、もう1頭は保育器内で飼育管理しています。母親に抱かれている子どもは乳房から、保育器内の子どもは搾乳した母乳に人工乳を加えたものを飲んでいます。哺乳量の増加に伴い、母乳に加える人工乳の割合を徐々に増やし、入替え間隔を5日程度に伸ばしていますが、特に問題はありません。
7月10日の午前中に子どもを入れ替えました。現在は子ども(#1・オス)がシンシンといっしょに過ごしています。
※出産後の6月23日に取り上げて保育器に移した子どもを「子ども(#1・オス)」、出産後シンシンが抱いていた子どもを「子ども(#2・メス)」としています。なお、個体の認識間違いを防ぐため、子ども(#1)の背中に印をつけていましたが、現在ではほとんど消えています。再度印をつける予定はありません。
身体検査および測定内容
子ども(#1)
健康状態 良好
性 別 オス
体 重 124g(計測日:6月23日・0日齢)
331g(計測日:7月8日・15日齢)
400g(計測日:7月10日・17日齢)
体 長 13.4cm(計測日:6月23日・0日齢)
18.0cm(計測日:7月6日・13日齢)
20.0cm(計測日:7月10日・17日齢)
子ども(#2)
健康状態 良好
性 別 メス
体 重 146g(計測日:6月24日・1日齢)
476g(計測日:7月10日・17日齢)
527g(計測日:7月12日・19日齢)
体 長 15.0cm(計測日:6月24日・1日齢)
18.0cm(計測日:7月3日・10日齢)
21.0cm(計測日:7月10日・17日齢)
※身体測定は子どもを入れ替えるタイミングで実施するため不定期となります。
引き続き、シンシンと子どもの健康状態や行動について24時間体制での観察を続けます。また、必要に応じて子どもの身体検査や測定をおこないますが、実施時期は不定期です。
また、シンシンが子育てに専念できるよう、6月23日から西園「パンダのもり」を展示中止にしています。これに伴い、しばらくのあいだオスの「リーリー」もご覧いただけません。ご来園のみなさまにはご迷惑をおかけしますが、あたたかく見守っていただけますと幸いです。
なお、「シャンシャン」は東園パンダ舎でご覧いただけます。
リーリーとシンシンの来園10周年を記念し、6月22日から園内で特設展示を開催しています。上野動物園でおこなっているジャイアントパンダの保全についてわかりやすくご紹介していますので、ぜひお立ち寄りください(詳しくはこちらのページをご覧ください)。
※シンシンおよびその子どもの近況の情報提供は、2021年7月23日(金)まで、原則毎週火・金曜日の15時におこないます。
次回は2021年7月16日(金)の予定です。
※リーリーとシャンシャンの近況の情報提供は、これまでどおり原則、第2・4火曜日の15時の予定です。
次回は2021年7月27日(火)の予定です。
シンシンと子ども(#1)
(撮影日:2021年7月12日)
子ども(#2)
(撮影日:2021年7月12日)
(2021年07月13日)