MENU

旬のタケノコまるかじり

【2021/5/11】

 ジャイアントパンダの主食はタケで、その若芽にあたるタケノコがとりわけ大好物です。主食のタケであっても時期や種類、部位によって選り好みをするため、給餌の際になかなか食べてもらえず苦労することがありますが、そんなとき嗜好性抜群のタケノコがあると安心できます。

 

 毎年4月ごろになると、園内で生えてくる新鮮なタケノコを手に入れるため、飼育担当は目を皿のようにして探し回ります。パンダには私たちが食べているタケノコより大きく成長したものを与えており、たとえ人の背丈ほどに伸びてしまっていても、皮がついている状態であれば大抵は食べてくれます(むしろ可食部が増えるからうれしい)。

 

 ただ、パンダが満足できるくらい大きく育ってから採ろう!と思っていると、刈り取るタイミングを逃し、いつの間にか"一皮剥けた"立派なタケになっていることも……。 

 

 また、園内の植物は計画的に間引いたり更新させたりして整備されているため、なんでもかんでも採っていいわけではありません。

 

 そこで、園内の植栽を管理している「施設係」に刈り取ってもよいタケノコをパンダたちになるべく多く譲ってもらえるよう依頼してみました。すると、私たちだけではとても採ってくることのできないたくさんの大きなタケノコを、園内のあちこちから見つけ出して運んできてくれました!

 

 毎年のようにタケノコの入手に頭を悩ませていましたが、園内の植物を知り尽くす施設係の職員のおかげで、今年は例年にないほど多くのタケノコを手に入れることができています。現在は冷蔵庫で保存しつつ、パンダたちの毎日のちょっとした楽しみとして与えています。

 

 まもなくモウソウチクのタケノコの時期は終わりますが、このあとにはマダケやトウチクといった別の種類のタケノコが生えてきます。ジャイアントパンダに旬の味覚を堪能してもらいながら、これからもすこやかに過ごしていってもらいたいと思っています。

 

 パンダたちがタケノコを食べているようすについては、こちらのページもご覧ください。

 

※上野動物園では衛生管理上、タケノコに限らず、えさのご寄付は辞退しています。

 

(写真は上から:タケノコを食べるリーリー、シンシン、シャンシャン)

 

 

 

(写真は上から:予約済みのタケノコ、冷蔵庫に入ったたくさんのタケノコ)

 

 

(2021年05月11日)

pagetop