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ジャイアントパンダの近況[56]

【2020/7/14】

 シャンシャンは一日のうち10~15時間ほど休息をとり、残りの時間を採食や活動に費やすなど、成獣と同様の行動をとるようになっています。6月に入ってから休息時間の増加、採食時間の減少が見られ、夏季の行動パターンになりつつあります。

 

 成獣と比較すると体のサイズはまだ小さいですが、立派な体格に成長しています。6月12日に、3歳になりました。

 

 シャンシャンのえさはタケやササが中心になっており、それに加えてリーリーやシンシンと同様にリンゴやニンジン、パンダ団子、ペレットを与えています。採食量や排便のタイミングにより体重が増減することがありますが、栄養管理はしっかりとおこなっています。

 

 4月6日からは、気温の高い日は室内2号室、比較的気温の低い日は屋外放飼場Aに出ています。タケを食べるほか、水浴びをしたり、やぐらの上で休息をとったりするようすも見られます。

 

 また、2019年2月4日から始めたシャンシャンのハズバンダリートレーニング(動物の健康な飼育と人間の安全な作業を目的として、動物に自発的な行動をとらせるための訓練)も継続しています。

 

 2020年7月5日(1,119日齢)の測定の結果、体重は79.6kgでした。

 

 なお、動物の健康管理の都合により、各個体のようすを見ながら部屋を変更することがあります。

 

リーリーとシンシンの繁殖状況について

1.シンシンの発情状況

 繁殖に向けた発情兆候を注意深く観察してきましたが、発情兆候と見られる行動は観察されませんでした。また、発情兆候を示す尿中のホルモン代謝物も定期的に測定しましたが、数値は低レベルで推移し、発情を示す変化はみられませんでした。

 

2.リーリーの状況

 ジャイアントパンダのオスは繁殖期になると特有の行動を示すようになります。2019年11月以降、この特有の行動(逆立ち尿、臭い嗅ぎのほか、マーキング、発声、体こすりなどの頻度増加)が見られたため、以降定期的にオスをメスの放飼場に通すなどして、オスにメスのにおいをかがせ、さらなるオスの行動の変化を観察してきましたが、2020年5月以降減少傾向にあり、6月にはこれらの行動が落ち着き、ほとんど確認されていません。

 

3.今後について

 引き続き中国の専門家と逐次連絡をとりながら、注意深く観察を続けてまいります。

 

(写真は上から:シャンシャン、リーリー、シンシン。いずれも2020年7月13日撮影)

 

 

 

【動画】音声があります

 

※シャンシャンの身体検査は原則「5」のつく日に実施しています(それ以外の日に実施することもあります)。

 

※ウェブサイトでの発表は月に2回、休園日の翌日の15時ごろにおこないます。

 2020年7月は14日(火)と28日(火)の予定です。

 7月28日はこちらの東京ズーネット YouTubeチャンネル「パンダムービー」にてご覧ください。

 

(2020年07月14日)

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