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ジャイアントパンダの繁殖期の対応について

【2020/1/22】

 上野動物園ではジャイアントパンダ3頭を飼育していますが、今後、発情の兆候が見られた場合すみやかに交配などに向けた環境を整えられるよう、準備を進めてまいります。

 

 つきましては、繁殖期の対応についてお知らせします。

 

(写真は上から:リーリー、シンシン。いずれも2020年1月20日撮影)

 

 

対象動物

 ジャイアントパンダ

  リーリー(オス) 2005年8月16日 臥龍保護センター生まれ

  シンシン(メス) 2005年7月3日 臥龍保護センター生まれ

  シャンシャン(メス) 2017年6月12日 上野動物園生まれ

 

繁殖について

 ジャイアントパンダの繁殖期は一般的には年1回、2月から5月にやってきます。この期間中にメスの妊娠の可能性が高まるのは数日間だけです。

 当園では自然繁殖をめざしており、メスの交配適期を見極め、交配のための同居をおこなう予定です。

 

繁殖期の対応

 繁殖期のシンシンの行動などを確認しながら、以下の対応をしてまいります。

 

 ① 同居の実施について

  交配のため、リーリー(オス)とシンシン(メス)の同居を数日間実施します。

 ② 展示について

  ジャイアントパンダが繁殖に集中できる落ち着いた環境を整えるため、パンダ舎周辺の立入り規制をおこないます。

  これにより、シャンシャンを含めてすべてのジャイアントパンダの展示が中止となります。

  ご理解・ご協力いただきますよう、お願い申し上げます。

 ③ 映像の放映について

  展示中止の際はジャイアントパンダの録画映像を園内で放映致します。

  ※混乱を避けるため、混雑時等は一時的に放映を中止する場合があります。

 

展示についての告知

 シンシンの発情が強まった場合、展示中止についてプレス公表します。

 プレス公表後は終日展示中止となりますので、その後の展示の有無についてはホームページや上野動物園公式ツイッター、園のすべての出入口への掲示でご案内します。

 ご確認のうえご来園いただきますようお願い申し上げます。

 

現在の状況

 リーリーは逆立ち排尿やマーキング、体のこすりつけの回数が増えたり、シンシンの部屋を通過する際に床やシンシンの排泄物のにおいをかいだりするなど、発情期によく見られる行動が現れています。

 なお、シンシンには今のところ発情期特有の鳴き声や、体の一部を冷やすなどの行動の発現、尿中ホルモン値の顕著な変化など、発情を示す兆候は見られていません。

 

【参考】シャンシャンを出産した2017年の経過

●発情期

2016年 12月8日頃 オス(リーリー)に繁殖期に見られる行動があらわれる

2017年 1月16日  屋外観覧通路外側への目隠し(フェンス)を事前設置

     2月15日頃 メス(シンシン)にも発情兆候が見られ始める

     2月22日  展示中止

     2月27日  同居実施、交尾行動を確認

     2月28日  メスの発情が収束に向かう

     3月1日   展示再開を報道発表

     3月2日   展示再開

●交尾後

     5月16日頃 シンシンの採食量減少、休息時間の増加などの変化が見られ始める

     5月20日頃 尿中のホルモン代謝物に変化が見られる

     5月25日  出産に向けシンシンの展示を中止

     6月12日  出産

 

(2020年01月22日)

 

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